樹脂系サイディングは再塗装不要でメンテナンスフリーって本当?

樹脂系サイディングは再塗装不要でメンテナンスフリーって本当?

樹脂系サイディングは再塗装不要でメンテナンスフリーって本当?

樹脂系サイディングって何?聞いたことないという人が多いですが、無理もありません。
まだ国内で使われるようになって20年ほどの、歴史の浅い外壁材ですからね。
ただこの樹脂系サイディングは、塗替えなどのメンテナンスがほとんど不要の建材なのです。
将来的に修繕費用を抑えたいと思っているなら、導入を検討してみても良いかもしれません。

樹脂系サイディングについて

樹脂系サイディングは比較的新しい建材で、日本では1996年ごろから販売されています。
まだ国内での普及率が低いので、あまり見かける機会はないかもしれません。

 

ただ耐候性・耐冷害性に優れているため、北海道や北東北では良く使われています。

 

建材の重量が軽いので、既存の壁に重ね張りする工法で用いられることも多いですね。
樹脂系サイディングの特徴は、メンテナンス性に優れているという点でしょう。

 

シーリングがない

普通のサイディングと異なり、オープンジョイント工法と呼ばれる施工方法で、シーリング材を使いません。
一般的なサイディングの弱点であるシーリングがないわけですから、劣化する可能性が低いですね。

 

劣化しても部分張替えができる

樹脂系サイディング本体も非常に耐久性があり、メーカーでは30年保証をつけているところもあるくらいです。
また万が一破損・変色などの劣化があったとしても、部分的な張替えが可能です。
メンテナンス費用が抑えられるのが嬉しいですね。

 

再塗装は基本的に必要なし

樹脂系サイディングの色は塗装ではなく、本体に顔料が練り込まれています。
したがって経年による退色や剥がれはなく、基本的に塗り替えは不要です。
前に書いたとおり部分的な張替えもできますから、新品に替えるほうが早いですね。

デメリットはあるの?

こうしてみると、樹脂系サイディングはメリットが多いような気がしますね。
ただいくつかデメリットもありますから、以下のポイントを押さえておきましょう。

 

色のバリエーションが少ない

樹脂系サイディングは、基本的にカナダやアメリカから輸入されたものを使います。
したがって窯業系と異なり色やテクスチャの種類が少ないです。
単色のフラットな色合いですね。

樹脂系サイディング 色

(参考:樹脂サイディング:ゼオンサイディング®のご紹介 - ゼオン化成株式会社

 

アメリカの住宅を連想させます。
日本の一般的な住宅とはテイストが異なるので、ちょっと違和感を持つ人もいるかもしれませんね。

 

施工実績のある業者が少ない

まだ導入されて日が浅い建材ですから、施工実績のある業者が少ないというのもデメリットでしょう。
お住いの地域で対応できる業者があるかどうか、確認が必要ですね。
樹脂系サイディングに対応した業者へ一括見積り

 

塗り直しができない

色が気に入らないから塗り直しをしたいなぁ、と思っても樹脂系サイディングは塗り直しが難しいのです。
なぜなら樹脂系サイディングの表面は撥水性があり、塗料がはじかれてしまうため。
色を変更するには、本体を張り替えることになります。

樹脂系サイディング張替えの見積り例

名称 仕様 数量 単位 単価 金額
1.仮設工事
外部足場 くさび式 ブラケットー側 残置1ヶ月 材工共 250 架㎡ 940 235,000
シート養生 メッシュシート防炎1類 残置1ヶ月 〃 250 架㎡ 460 115,000
小計 350,000
2.外壁工事
高圧洗浄 水洗い程度 軒天部含む 手間 160 240 38,400
張替え 1.1×207×3810mm 塗装品 普及グレード 材料費 130 4,230 549,900
上記サイディング張り 手間 130 2,820 366,600
小計 954,900
3.外壁付帯工事
軒天部 合成樹脂エマルションペイント 3回塗 30 1,350 40,500
破風板 合成樹脂調合ペイント 2回塗 50 m 720 36,000
小計 76,500
合計 1,381,400
諸経費 合計の15% 207,200
総計 1,588,600

上記の見積り例は、既存壁の上から樹脂系サイディングを張るという工事を想定しています。
普通のサイディング壁張替え工事と異なり、解体・撤去の手間がないぶん費用・期間とも少なくて済みますね。

まとめ〜メンテナンスフリーは魅力的

まだ日本では普及していない樹脂系サイディングですが、北米では一般的な住宅で使われている建材です。
やはり耐久性に優れ、メンテナンスフリーというところは魅力的ですね。
今後はもっと普及していくかもしれませんよ。