我が家の外壁はお金をかけてタイル貼りにしたから、特に塗り替えは必要ないよ。
こう思っているのなら、ちょっと待ってください❗️
意外かもしれませんが、タイル貼り外壁であっても塗り替えが必要なのです。
今回はタイル貼り外壁のメンテナンス手順や費用について解説していきましょう。
タイルそのものは非常に耐久性が高く、普通の状態で壊れることは少ないです。
また寒さ・暑さにも強いので、変性することも稀ですね。
ただタイル表面に細かな凸凹があるため、大気中のホコリや排気ガスが付着して汚れてしまうのは避けられません。
またタイル内部の成分(シリカ・カルシウム)が表面で結晶化して、白っぽい汚れになることもあります。
したがって定期的な洗浄は、最低限やっておいた方が良いでしょう。
また汚れを防止するためのクリヤー塗装をしておくと、さらに美観が保てます。
7~10年くらいの間隔でメンテナンス(点検・洗浄・塗装)をすれば、タイル本体の寿命も延びます。
まずはご自宅のタイル貼り外壁をチェックして、汚れがないかを確認してみてください。
タイル貼り外壁のメンテナンスは、サイディング壁と似ています。
という順序で行います。
洗浄には他の外壁と同様に高圧洗浄機を使います。
このとき水洗いだけでも良いのですが、最近では磁器タイル専用の洗浄剤も市販されています。
(参考:復活洗浄剤 カンペハピオ その他洗浄剤 【通販モノタロウ】 0-414-001~)
汚れが酷いときは、このような洗浄剤を使っても良いかもしれませんね。
後ほど詳しく解説しますが、タイル貼り外壁には2種類の工法があります。
最近は乾式工法が主流となっているのですが、この工法では目地がシーリング材です。
サイディング壁のときと同様に、シーリング材は経年とともに劣化してひび割れなどができます。
したがって定期的な打ち増し・打ち直しが必要なのですね。
上塗りする塗料は、タイルの色や質感を活かすためにクリヤー塗料を選ぶことが多いです。
代表的なタイル用クリヤー塗料に、
等があります。
上記の塗料はアクリルシリコン塗料という種類で、耐久性・防汚性に優れています。
価格は高くなりますが、より防汚性を高めた光触媒塗料というものもあります。
光触媒塗料は、太陽光を利用して汚れを分解するという作用があり、空気をキレイに保つという効果も期待できます。
将来のメンテナンス費用も考慮して、どのような種類の塗料を使うか選びましょう。
名称 | 仕様 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|---|---|
1.仮設工事 | |||||
外部足場 | くさび式 ブラケットー側 残置1ヶ月 材工共 | 250 | 架㎡ | 940 | 235,000 |
シート養生 | メッシュシート防炎1類 残置1ヶ月 〃 | 250 | 架㎡ | 460 | 115,000 |
小計 | 350,000 | ||||
2.外壁工事 | |||||
高圧洗浄 | 水洗い程度 軒天部含む 手間 | 160 | ㎡ | 240 | 38,400 |
コーキング打ち替え | 変成シリコンシーリング(ボンドブレーカー込) 材工共 | 195 | m | 1,300 | 253,500 |
仕上塗り | アクリルシリコン樹脂クリヤー塗料 2回塗り ローラー 材工共 | 130 | ㎡ | 2,200 | 286,000 |
小計 | 577,900 | ||||
3.外壁付帯工事 | |||||
軒天部 | アクリル樹脂非水分散型塗料 2回塗り 材工共 | 30 | ㎡ | 1,330 | 39,900 |
破風板 | 合成樹脂調合ペイント 2回塗 材工共 | 50 | m | 720 | 36,000 |
小計 | 75,900 | ||||
合計 | 1,003,800 | ||||
諸経費 | 合計の15% | 150,600 | |||
総計 | 1,154,400 |
先ほど軽く触れましたが、タイル貼り外壁の工法には2種類あります。
工法によってその後のメンテナンスも変わってきますから、知識として押さえておきましょう。
湿式工法というのは、従来からあるタイル職人による工法のこと。
モルタルに手作業でタイルを貼り付けていくという工程ですね。
この湿式工法は、キチンと施工されていれば非常に耐久性に優れています。
ただ欠点としては工期が長くなり、費用もかさむという点。
また熟練したタイル職人自体が非常に少なくなっている現在では、あまり実施されなくなってしまいました。
乾式工法は工場であらかじめボードにタイルを貼り付けておき、現場ではボードを施工するというものです。
工期が短縮できて、なおかつ施工品質も安定するということで、近年ではこの乾式工法が主流となっていますね。
既存の壁に外張りするタイル貼りサイディングボードもあるので、従来よりも手軽にタイル外壁を導入することができます。
デメリットとしてはコーキングが劣化しやすいということ。
湿式工法のモルタルと異なり、コーキングはウレタン・シリコンが原料です。
太陽からの紫外線や外気に触れることで、コーキング材が劣化してしまうのは避けられません。
したがって定期的なコーキング増し打ち・打ち直しが必要です。