ガルバリウム屋根は塗装不要ではない|なるべく寿命を伸ばすコツ

ガルバリウム屋根は塗装不要ではない|なるべく寿命を伸ばすコツ

ガルバリウム屋根はメンテナンス不要で長寿命らしい、という話を聞いたことはありませんか?
実際にはメンテナンス不要というわけではなく定期的な塗り替え工事が必要ですが、とても優秀な屋根材なのです。
今回はそんなガルバリウム屋根の塗り替えタイミングや費用について見ていきましょう。

ガルバリウム屋根の塗り替え時期は、10~15年

ガルバリウム屋根はガルバリウム鋼板という素材でできています。
ガルバリウム鋼板はサビに強く、耐久性に優れた外装材で、耐用年数も20年以上と長寿命です。

 

ガルバリウム屋根はあらかじめ塗装してありますが、その塗膜は本体ほど長寿命ではありません。
比較的長寿命なフッ素系塗料であっても、せいぜい15年といったところ。
塗膜が剥がれてくると本体の寿命にも悪影響を及ぼします。

 

10年~15年で塗り替えが必要になってくるでしょう。

塗り替え工事の費用はどれくらい?

では実際にガルバリウム屋根を塗り替えるときの見積り例を見ていきましょう。

名称 仕様 数量 単位 単価 金額
1.仮設工事
外部足場 くさび式 ブラケットー側 残置1ヶ月 材工共 290 架㎡ 940 272,600
シート養生 メッシュシート防炎1類 残置1ヶ月 〃 290 460 133,400
小計 406,000
2.屋根工事
高圧洗浄 水洗い程度 100 240 24,000
下地調整 3種ケレン 100 600 60,000
さび止め塗装 変性エポキシ樹脂プライマー 1回塗り 材工共 100 430 43,000
仕上塗り 遮熱塗料 フッ素系 2回塗り 〃 100 2,060 206,000
小計 333,000
合計 739,000
諸経費 合計の20% 147,800
総計 886,800

基本的には同じ金属製である、トタン屋根塗装工事の見積り例にならっています。

塗り替え時の注意点

見積り例をもとに、ガルバリウム屋根の塗り替えをするときの注意点をまとめてみました。

 

ガルバリウム屋根を塗装したことのある業者は少ない

まずガルバリウム鋼板そのものが比較的新しい素材なので、他の屋根材と比較するとそれほど普及していません。
したがって、ガルバリウム屋根の塗装実績のある業者というのは限られているのですね。
見積りを依頼するときに、しっかりと説明・確認する必要があります。

 

ケレンをしっかり行う必要がある

ガルバリウム屋根は水をはじくような表面加工がなされているので、塗料が定着しにくいです。
塗装業者としては、かなり難しい工事と言って良いでしょう。

 

ポイントとしては、下地調整でしっかりとケレン作業を行っているか?
ケレンはトタン屋根のところでもご説明しましたが、ヤスリがけをして表面をキレイにする作業のこと。
これは既存の塗膜やサビをキレイにするだけでなく、もう一つ大事な役割があります。

 

それは表面をザラザラにして、塗料が定着しやすくするというもの。
通称目荒しと呼ばれますが、ガルバリウム屋根の塗装では特にこの目荒しが大事なんですね。
この作業をいい加減にしてしまうと、せっかく塗装してもすぐに塗膜が剥がれてきます。

 

下地調整がいい加減な業者には注意してくださいね。

 

遮熱塗料がおすすめ

ガルバリウム屋根も金属製の屋根材ですから、トタン屋根ほどではなくても熱を吸収しやすいです。
遮熱塗料で日光を反射するようにしましょう。

ガルバリウム屋根の特徴

ガルバリウム鋼板は先ほども少し解説したとおり、耐久性に優れた屋根材です。
金属でありながらサビにも強いのが特徴ですね。

 

欠点としては高機能な分、価格が高めということ。
面積あたりの単価だと、化粧スレートが1とするとガルバリウム屋根は1.1~1.7倍くらいの差が出ます。
特に横葺きタイプにすると高くなりますね。

 

また最近では天然石付きガルバリウム屋根というのもあります。
鋼板に天然石の粒子を吹付けたもので、高級感のある外観と塗り替え不要というメリットを兼ね備えたもの。
ただ価格はさらに高くなってしまい、化粧スレートの2倍くらいとなってしまいます。

 

ガルバリウム屋根の例

まとめ

とても耐久性に優れたガルバリウム屋根ですが、それなりに注意をしてメンテナンスをしないと、寿命が短くなってしまいます。
定期的なチェックも怠らないようにしましょう。

ガルバリウム屋根のまとめ

  • 塗り替え時期は約15年
  • ケレン(目荒し)が重要
  • 天然石付きならメンテナンス不要