スレート屋根 塗装 費用

スレート屋根 塗装 費用

スレート屋根は、現在もっとも一般的な屋根材として使われています。
軽量で丈夫というのがその理由ですが、定期的なメンテナンスは欠かせません。
屋根は風雨や直射日光を浴びて過酷な環境にあるので、経年とともに塗膜の剥がれ・サビなどが出てきます。

 

では実際にスレート屋根の塗装工事で、どれくらい費用がかかるのか?
スレート屋根の塗り替え工事にかかる費用相場を表にしてみました。

建坪 屋根の面積 概算工事費
20坪 76.0㎡ 約59万円
25坪 95.0㎡ 約68万円
30坪 114.0㎡ 約78万円
35坪 133.1㎡ 約87万円
40坪 152.1㎡ 約96万円
45坪 171.1㎡ 約106万円
50坪 190.1㎡ 約115万円
55坪 209.1㎡ 約125万円
60坪 228.1㎡ 約134万円
65坪 247.1㎡ 約143万円
70坪 266.1㎡ 約153万円
75坪 285.1㎡ 約162万円
80坪 304.1㎡ 約172万円

この表は、

仮設工事 150,000円(一式)
下地調整(板金部) 40,000円(一式)
屋根塗装(高圧洗浄等含む) ㎡あたり4,300円
諸経費 合計の15%程度

という単価に基づいて計算しています。
細かな内訳については、後ほど説明していきますね。

 

スレート屋根とは|最も普及しているセメント系屋根材のひとつ

スレート屋根は別称スレート瓦カラーベストなどと呼ばれ、住宅用屋根材として最も普及しています。

住宅でよく使われているスレート屋根

原料によって、

  1. 化粧スレート
  2. 天然スレート

の二種類に大別されますね。

化粧スレート 繊維状物質とセメントを混合して加工したもの。
安価で品質が安定している。
天然スレート 採取した粘板岩を加工・はく離したもの。
現在はあまり用いられていない高級建材。

現在では天然スレートが用いられることはほとんどなく、スレート屋根というと化粧スレート屋根材を指すことが一般的です。
スレート屋根などセメントを原料とした屋根材を、セメント系屋根材と総称しています。

セメント系屋根葺き構法の葺き材には一般に波板スレート、化粧スレート、厚形スレート、コンクリート瓦と呼ばれる製品等がある。
引用元:我が国における屋根葺き材・構法の変遷

スレート屋根の塗り替え・補修などのタイミングは?

それでは定期的なメンテナンスが必要なスレート屋根、どのくらいの間隔で行うのが良いのでしょうか?
メンテナンスは、以下のようなタイミングで行うのが望ましいですね。

5年 点検・部分補修
10年~15年 塗装の塗り替え
25年〜 屋根の葺き替え

定期的な点検は専門業者に任せよう

屋根は外部環境の影響を受けやすい場所なので、こまめな点検は欠かせません。

  • 大雨
  • 台風
  • 降雪

などの自然災害で破損することも多いでからねす。

 

その際に、自分で点検するのは絶対に避けてください
素人が屋根に登ると転落するリスクが高いです。

 

ただでさえ高所にある屋根は、傾斜があることで滑りやすいのですね。

 

定期点検は、経験豊富な屋根専門業者にお願いするのが良いでしょう。
最近は定期的なチェックを無料で行ってくれる会社もあります。
相談してみましょう。

 

ただし突然家に訪問してくる屋根業者には注意してください。

  • 「無料で屋根診断をします」
  • 「強引な勧誘はしません」

と言葉巧みに家へ上がりこみ、高額な見積書にサインさせる被害が増えています。
優良業者のみが登録している一括見積もりサイトを利用すれば、そのような悪徳業者を避けられますよ。

定期的なチェックで塗膜の色あせ・チョーキングなどが見つかった場合、全面塗り替えとなります。
早めに塗り替えることで、屋根(ひいては家全体)の寿命を延ばす結果となります。
また、

  • 板金留め釘のゆるみ
  • 板金不良
  • スレート材のズレや割れ
  • カビやコケ

といった不良箇所があったときは、塗装だけでは不十分なケースも。
早めに葺き替えするなどの対応をしましょう。

塗り替えではなくスレート屋根の葺き替えをするケース

前述した不良箇所が見つからなくても、概ね築25年以上経過しているのなら屋根の全面葺き替えをしたほうが良いでしょう
旧来の瓦屋根に比べて、薄いスレート材は耐用年数が短い傾向にあります。

瓦屋根に比べスレー ト屋根の方が早期に交換される割合が高く、スレート屋根は瓦屋根よりも耐久性が低い
引用元:第30回廃棄物資源循環学会研究発表会

雨や太陽光など過酷な環境にさらされる屋根は、経年とともに反ったり割れたりといったトラブルが起こりやすくなります。
スレート屋根のトラブルを放置しておくと、雨漏りなどの深刻な被害につながることも。
早めの葺き替えリフォームが望ましいですね。

スレート屋根を塗り替える手順を画像つきで解説

スレート屋根の塗り替え工事をするときの流れを、現場写真つきで解説していきましょう。
ちなみに全工程は、おおむね6日~8日くらいで終了します(天候による)。

  1. 足場設置・養生
  2. 高圧洗浄
  3. 下地調整・ケレン
  4. 錆止め・下塗り
  5. 中塗り・上塗り
  6. 足場撤去・清掃

 

足場設置・養生

足場の設置

屋根の塗装工事は高所作業になるので、足場設置は欠かせません。
一定の高さを超える足場の設置には、足場の組立て等作業主任者という専門資格が必要です。
塗装業者によってはこの作業主任者がいない会社もあり、別途足場設置の専門業者に委託する場合もあります。

 

高圧洗浄

高圧洗浄

高圧洗浄機を使って、汚れを落とします。
ここで落とせない汚れ・サビなどは、次の下地調整の工程で除去します。

 

下地調整・ケレン

下地調整

高圧洗浄機で落とせない板金部のサビや古い塗膜は、研磨して削り落とします。
これを専門用語でケレンと呼んだりしますね。
このケレンをしっかり行うことで塗り替えの仕上がりが良くなりますから、欠かせない作業の一つです。

 

錆止め・下塗り

屋根の下塗り作業

板金部に錆止めペイントを施したあと、屋根部の下塗りをします。
この下塗りが乾いたあとに、通常はタスペーサーを挿入して縁切りを行います。

 

中塗り・上塗り

屋根・遮光塗料の上塗り作業

下塗りが乾いたあとに、中塗り・上塗りをして計三回塗装するのが一般的ですね。
ただし手抜き工事をする悪質な業者だと、この塗り回数を二回程度で済ませてしまうケースもあるので注意しておきましょう。

 

足場撤去・清掃

最後に足場を片付けて、現場を清掃して完了です。
実績のある良い塗装業者であれば、この清掃まで手抜きせずに丁寧な仕事をしてくれますよ。

 

それでは実際にどのくらいの費用がかかるのか?見積もり例をあげてみます。

スレート屋根塗り替え工事の見積もり例

今回の見積もり例は、建坪18坪程度の住宅を想定しています。

名称 仕様 数量 単位 単価 金額
1.仮設工事
外部足場 くさび式 ブラケットー側 残置1ヶ月 材工共 290 架㎡ 940 272,600
シート養生 メッシュシート防炎1類 残置1ヶ月 〃 290 460 133,400
小計 406,000
2.屋根工事
高圧洗浄 水洗い程度 100 240 24,000
下地調整 板金部 汚れ・付着物除去 研磨紙ずり 材工共 30 170 5,100
さび止め 板金部 鉛・クロムフリーさび止めペイント 〃 30 1,000 30,000
下地調整 屋根部 汚れ・付着物除去 研磨紙ずり 〃 100 520 52,000
遮熱塗料塗り フッ素系 3回塗 〃 100 3,130 313,000
縁切り タスペーサー 100 350 35,000
小計 459,100
合計 865,100
諸経費 合計の20% 173,000
総計 1,038,100

以下で見積もりの項目に沿って解説していきます。

見積もり依頼する前に知っておきたい、屋根塗装の基礎知識

屋根塗装の費用は面積によって決まる

まず屋根塗装の見積もりは、屋根の面積を元に計算するのが基本です。
すべて1㎡あたりの単価に屋根面積を乗じて求めているのが、お分かりいただけるでしょうか?

 

この屋根面積ですが、ご自宅の屋根面積が分かるという人はなかなか少ないですね。
キチンと面積を出すのであれば、建築図面をもとに計算しなければいけません。

 

ただ簡易的な計算方法として建坪(または建築面積)から求めるという方法があります。
建坪というのは、建築面積(㎡)を坪で表したもの。

 

建築面積に1.1(または1.2)を乗じると、屋根面積の目安となります。
以下に早見表を載せておきますね。

建坪 建築面積(㎡) 屋根の面積(㎡)
20 66.2 72.8~79.4
25 82.8 91.1~99.4
30 99.4 109.3~119.3
35 115.9 127.5~139.1
40 132.5 145.8~159
45 149.1 164~178.9
50 165.6 182.2~198.7
55 182.2 200.4~218.6
60 198.7 218.6~238.4
65 215.3 236.8~258.4
70 231.9 255.1~278.3
75 248.4 273.2~298.1
80 265.0 291.5~318

実際に塗装業者に工事をしてもらう前には、キチンと計算した屋根面積を出してもらいましょう。

 

仮設工事費は必ず必要なもの

まず仮設工事として足場や養生シートの設置費用が計上されています。
この仮設工事は塗装とは直接関係ないように思えるので、軽視する人が多いです。
仮設は不要だから、もう少し安くならないの?など。
ただこの仮設工事は安全確実に塗装工事を進めるためには欠かせないもの。

 

特に足場は、必ず設置しなければならない旨が法令で定められています。
労働安全衛生法(安衛法)労働安全衛生規則(安衛則)
ご自宅の工事でもし落下事故が起きてしまったら、大きな問題になります。
きちんと足場設置費用を計上するようにしましょう。

 

また塗装工事の場合は、養生シートも大事な役割があります。
塗料を塗る際には、風の影響などで飛散してしまうリスクがつきもの。
お隣の家に塗料がかかってしまったら、弁償しなければいけませんね。
そんなリスクを避けるための仮設工事なのです。

 

そんな仮設工事の費用を節約する考え方として、屋根塗装と外壁塗装を同時に行うというものがあります。
外壁塗装と屋根塗装は、同じように足場を組むという共通点があります。
したがって外壁と屋根の塗装を同時に行えば、仮設工事が1回で済むというわけ。

 

実際にリフォーム業界の人のブログ記事でも、屋根と外壁塗装を同時に行うことが通例だそうです。

スレート屋根の塗装メンテを行う場合は安全確保のために足場を組みます。

その足場工事は例えば床面積40坪の総二階の家でも20万円前後くらいは掛かります。

そのためせっかくの足場工事を無駄にしないためにも、外壁の塗装メンテ工事を同時に行うのが通例になっています。

引用元:スレート屋根ほど高い屋根材は他にない

もちろん工事費の総額は大きくなってしまいますが、同じタイミングで塗り替えを検討してみるのも良いかもしれません。

 

下地調整は状況によって変わる

外壁塗装と同様で、仕上塗りの前に下地調整を行います。
この下地調整は実際の屋根の状況や屋根材によっても変わります。

 

まずスレート屋根本体はセメントが原料なのですが、屋根板を留めるための板金やクギは金属製。
金属部分はどうしてもさびやすいので、さびの除去・さび止め塗装が必要になります。

 

また屋根板にカビコケが発生していた場合、除去しなければなりません。
あまりにひどいカビや割れがある場合は、塗り替えではなく葺き替えになることもあります。
葺き替えの場合は工事費が高額になります。
手遅れにならないうちのメンテナンスを心がけたいですね。

 

スレート屋根用塗料で人気は遮熱塗料&ラジカル制御塗料

外壁ほどではありませんが、スレート屋根用塗料にも様々な種類があります。

 

㎡あたり単価(円)

ポリウレタン

2,260

シリコン

2,480

フッ素

2,910

遮熱(ポリウレタン)

2,480

遮熱(シリコン)

2,700

遮熱(フッ素)

3,130

ラジカル制御型塗料

3,000

 

スレート屋根は屋根材として最も流通量が多いので、メンテナンス品である塗料も充実しています。
スレート屋根に使用されている塗料として人気なのは以下の二種類。

  1. 遮熱塗料:暑さを遮断する効果がある
  2. ラジカル制御型塗料:色褪せなどに強くコスパが良い

遮熱塗料は言葉通り遮熱効果を発揮する塗料で、太陽光を反射する働きをして太陽光の熱を塗膜に浸透させません。
特に真夏の猛暑時には大きな効果を発揮して、遮熱塗料を利用すると実際の温度で2~3℃程度低くなるという実験結果もあります。

環境省や自治体もヒートアイランド現象の抑制のために、この遮熱塗料を積極的に勧めています。
首都圏を中心に、市区町村で遮熱塗料による屋根・外壁の塗替えに補助金を出しているところも多いです。
各市区町村の補助金・助成金については、こちらにまとめています。

ちなみに遮熱塗料の色は、白に近いほど遮熱効果が高くなるニャ♪

ラジカル制御型塗料は耐用年数が長く、色褪せしにくい塗料で最近主流担ってきていますね。
このラジカル制御型塗料は

  1. 汚れが付着しにくく低汚染性
  2. 紫外線や雨風に晒されても劣化しにくい
  3. 価格が比較的安い

という特徴があります。
シリコン塗料よりも耐用年数が長いにも関わらず値段は安いため、コストパフォーマンスでは他の塗料よりも優れていますね。

スレート屋根塗り替え工事の注意点まとめ

スレート屋根では独特の工程や注意点があります。
カンタンにまとめてみました

 

スレート屋根塗装では、縁切りが欠かせない

スレート屋根の塗装工事では、最後に縁切りという工程があります。
聞き慣れないこの縁切りですが、防水性を高めるには欠かせません。
カンタンに解説すると、屋根板の重なり部分にすき間を作ることで雨水の逃げ場を作ってあげるための作業です。
以前は作業員がカッターで切っていましたが、今はタスペーサーという部材を挟んでいくのが主流です。

 

DIYはオススメしません!

専門業者に依頼するとお金がかかるから……という理由により、自分で屋根を塗装するのは避けたほうが良いでしょう。
まず屋根塗装工事はすべて高所作業になりますから、足場の設置から実際の塗装まで危険が伴います。
しかも屋根は勾配があるので、素人が安易に上がると転落の可能性が高いです。
簡易な点検作業であっても、専門業者にお願いするのが無難です。

 

アスベストが含まれている屋根材はどうする?

かつてはスレート屋根などは、アスベスト(石綿)が含まれているものが主流でした。

 

しかしアスベストによる健康被害が問題となり、2004年に石綿を1%以上含む製品の出荷が禁止されています。
したがって新しい屋根材にはアスベストは含まれていません。

 

問題となるのは、築15年以上経過した古い住宅の屋根材です。
古い住宅のスレート屋根や瓦屋根のなかには、アスベスト含有の屋根材を使っているものも。
(参考:アスベスト対策Q&A - 国土交通省

 

そのような屋根の塗り替え・葺き替えをするときは、どうすれば良いのでしょうか?
塗り替えの場合は、アスベスト飛散防止の塗装を行うと良いでしょう。
(参考:アスベスト入りのスレート屋根の改修|屋根塗装・外壁塗装ナビ
葺き替える場合は、アスベスト除却の専門資格を持つ業者でないと扱えません。
費用も通常より高額になりますから、古い屋根を葺き替えるときは注意しておきたいですね。

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