住宅を建てて10年を超えた頃から、サイディング壁の塗装は劣化していきます。
白く粉を吹いたり、色あせてきたり。
そんなとき
迷うこともあるかもしれません。
今回はそんな人のために、塗り替え/張り替えを判断する目安を解説していきたいと思います。
サイディングといっても様々な種類があります。
種類ごとに塗り替え時期の判断について見ていきましょう。
一般的な窯業系サイディング壁の場合、おおむね10年おきに塗装の塗り替えをした方が良いでしょう。
壁の表面を手で触ってみて、白い粉が付くようであれば(チョーキング)塗り替え時期のサインです。
もし建ててから20年超経過しているのであれば、サイディングそのものの寿命が来ていると考えて、張り替えたほうが良いかもしれませんね。
金属系サイディング壁の場合も同様です。
金属系はサビが大敵ですので、しっかり塗り替えておくことで寿命が延びますよ。
木質系サイディング壁は、窯業系などよりも頻繁に塗り替えが必要です。
おおむね3~5年おきに塗り替えをしてください。
天然素材を使っている分、どうしても劣化が進みやすいのです。
表面の肌荒れがひどくなってきたら、張り替えたほうが良いでしょう。
一般的にはあまり馴染みがない樹脂系サイディング壁ですが、メンテナンスフリーの優れた外装材です。
塗り替えは必要ありません。
我が国でサイディング壁が普及し始めた頃、張り方は直貼り工法と呼ばれるものでした。
直貼り工法は文字通り、構造体の上にサイディング壁を直接張るというもの。
建築コストが抑えられるので、リーズナブルな建売住宅で採用されていました。
しかしこの直貼り工法は、構造体とサイディングのすき間に湿気が溜まりやすく、結露などのトラブルの原因となってしまいます。
塗装の面でも、湿気による塗膜の膨れが生じることが多いですね。
したがって現在ではこの直貼り工法ではなく、通気工法というものが採用されています。
この通気工法では構造体とサイディング壁の間に空間があるので、湿気が外に逃げやすいのですね。
もし今のサイディング壁が直貼りだったとしたら、張り替えたほうが無難ですね。
直貼り工法でもトラブルがない場合もありますが、再塗装するときは塗料の選択肢が限られてしまいます。
厚塗りの高グレード塗料だと湿気が逃げずに膨れが出てしまうので、比較的グレードの低い塗料を使うしかありません。
そもそも直貼り工法で建てられたサイディング壁であれば、すでに20年超経過しているものがほとんどです。
寿命も近づいていることからも、張り替えをオススメしています。
通気工法で建てられたサイディング壁なら、塗り替えを検討してみましょう。
ただ20年超経過しているのなら、張り替えも選択肢に入れても良いかもしれません。