高齢化社会が進むにつれて、住宅のバリアフリー化が必須になってきていますね。
今回の次世代住宅ポイントでも、バリアフリーのリフォーム工事にポイントが発行されます。
引用元:2019年版の住宅エコポイント【次世代住宅ポイント】でリフォーム工事を安くする
- 手すりの設置5,000ポイント/戸
- 段差解消6,000ポイント/戸
- 廊下幅などの拡張28,000ポイント/戸
- ホームエレベーター設置150,000ポイント/戸
- 衝撃緩和畳17,000ポイント/戸
バリアフリー化については、次世代住宅ポイントとは別に自治体の補助金・助成金もありますので、あわせて見ていきましょう。
バリアフリー改修工事で次世代住宅ポイントをもらうための、具体的な工事内容をまとめてみました。
いずれかの場所に手すりを設置すると、次世代住宅ポイントが5,000ポイント発行されます。
手すりの設置は一箇所あたり2〜3万円程度でできるので、比較的お手軽なリフォームですね。
ただ設置する位置や高さなどは慎重に吟味したほうが良いですね。
設置してから、手すりの高さや太さが合わないというトラブルが多いです。
できるだけ、理学療法士などのアドバイスを受けるようにしましょう。
廊下や浴室などの床面を段差解消する工事をすると、6,000ポイントが発行されます。
段差解消のリフォーム工事にはいくつかの方法が考えられます。
室内のドアを閉めたときに下の隙間を埋める薄い板を、沓摺りと呼びます。
ほんのちょっとの段差ですが、意外につまづきやすい場所。
この沓摺りを撤去することで、部屋への出入りがスムーズになります。
ただし引違い戸の場合は、上から吊るかたちの建具に入れ替える必要があるので、工賃が高くなってしまうでしょう。
浴室の洗い場や玄関ポーチなど下がっている部分は、かさ下げしてあげることでバリアフリーになります。
ただし水が入りやすくなるので、排水のためのピットを設置しなければなりません。
また畳の床をフローリングに変更すると、敷居が無くなってかさ下げになります。
ただ押し入れや出入り口の建具の納まりが悪くなりますから、別途工事が必要なケースもありますね。
浴室や玄関など、完全にフラットにするには難しい場所もあります。
そのようなときは式台を設置するなどで、段差を10cm程度まで小さくするという対策をしましょう。
和式トイレの段差を解消して洋式トイレに交換するという工事については、以下の記事で見積り例を紹介しています。
介助用の車椅子でも通れるように、廊下や出入り口などの幅を拡張するリフォームも次世代住宅ポイントの対象になります。
平成18年にバリアフリー新法が施行されて、廊下幅などの基準が設けられました。
ただこの基準は学校などの大規模な建物について規定しているものなので、個人住宅では特に基準はありません。
おおむね廊下幅75センチ以上というのが、住宅におけるバリアフリー化の目安になっていますね。
廊下幅だけでなく、玄関などの出入り口や浴室ドアなども拡張することが望ましいです。
しかし幅を拡張するには柱の位置を変えるといった大規模な工事が必要になります。
場合によっては、リフォームより建て替えを検討したほうが良いかもしれません。
三階建て住宅などでは、ホームエレベーターの設置を検討するケースもありますね。
ただホームエレベーターの設置には、自治体へ確認申請が必要な場合も。
そうなるとかなり大規模な工事となります。
工費も300万円超を見込んでおいたほうが良いでしょう。
なお階段に設置するイス式昇降機は、今回の次世代住宅ポイントの対象外です。
衝撃緩和畳とは、転倒時に衝撃を和らげるようにクッションが内蔵されている畳のこと。
お年寄りだけでなく、幼児のいる家庭でも導入されていますね。
この衝撃緩和畳は、介護保険の支給を受けられるものです。
次世代住宅ポイントとあわせて、介護保険も活用していきましょう。
介護保険制度で、バリアフリーリフォームをすると支給を受けられる制度があります。
居宅介護住宅改修費と呼ばれるものですね。
要介護認定を受けた人の住宅をバリアフリーリフォームすると、最大で20万円が支給されます。
対象となる工事内容は以下の通り。
手すりの取り付け
段差の解消 スロープの設置や、床のかさ上げをする工事など
床材などの変更 移動の円滑化および滑り止めの防止を目的とする場合に限ります。 扉の取替え 開き戸から引き戸・折り戸などへの変更
便器の取替え 和式便器から洋式便器への取替えなど
引用元:居宅介護(介護予防)住宅改修費の支給 | 世田谷区
その他、お住いの自治体によっては独自の補助金・助成制度を設けていることがあります。
詳しくは役所などで確認してください。
介護のために今住んでいる自宅を手放して、新たに住み替える人もいますね。
特にマンションだとバリアフリー化にも限界があるので、一戸建てに住み替えるケースが多いです。
そのように中古住宅を購入してバリアフリー回収すると、次世代住宅ポイントが2倍になります。
中古住宅市場を活性化させるための施策ですね。
もし住み替えを検討しているのなら、ぜひこの次世代住宅ポイントを活用してください。