ジグザグに折れ曲がった金属製の屋根を折板屋根と呼びます。
住宅に使われることは少ないですが、倉庫・工場など大規模な建物でよく使われていますね。
この折板屋根の塗装をするときは、工事費用はどれくらいかかるのでしょうか?
設計単価を比較してみました。
もし折板屋根の塗り替え費用を詳しく知りたいのなら、塗装専門店で見積もりをお願いしましょう。
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折板屋根は金属屋根の一種なので、使う塗料はトタン屋根と同様のものです。
塗料のグレードによって単価は変わりますので、一覧表でまとめてみました。
塗料の種類 | 設計単価(円/㎡) |
---|---|
ポリウレタン系 | 1,800 |
シリコン系 | 2,010 |
フッ素系 | 2,440 |
遮熱塗料 | 2,440~ |
基本的には単価が高いほど耐用年数が長く、塗装効果が長持ちします。
いま折板屋根を塗り替えるなら、価格は高くなりますが遮熱塗料をオススメします。
折板屋根のような金属製屋根の弱点として、第一に熱を伝えやすいということがありますね。
熱を伝えやすいと特に夏になると、いくら冷房をかけても部屋が冷えないという現象が起きます。
その弱点を補うために、太陽光を反射する遮熱塗料を塗っておくことをオススメします。
また屋根を遮熱塗装すると、自治体から工事費の一部を助成してくれる制度もあります。
自治体によって内容が異なりますが、ヒートアイランド対策として遮熱塗装を推奨しているのですね。
遮熱塗料について詳しくは以下の記事で。
塗装の効果としても費用面でもメリットの多い遮熱塗料、ぜひ検討してみましょう。
以下に代表的な遮熱塗料をあげておきます。
品名 | 設計単価(円/㎡) | 備考 |
---|---|---|
アレスクール2液Si | 3,600 | アクリルシリコン系 |
アレスクール2液F | 4,400 | フッ素系 |
サーモアイUV | 3,310 | ウレタン系 |
サーモアイSi | 3,710 | アクリルシリコン系 |
サーモアイ4F | 4,350 | フッ素系 |
折板屋根の第二の弱点としてサビに弱いという点があげられます。
トタン屋根でも同様の解説をしましたが、金属製屋根なのでどうしても錆びやすいのですね。
したがって塗り替え工事では、下地調整としてのケレン作業が欠かせません。
サビの状態や面積によってケレン作業の単価は異なります。
㎡あたり500~600円程度を見込んでおくとよいでしょう。
他の屋根材とは異なり、折板屋根はアンカーボルトを使って施工されています。
構造上ボルトやナットが露出してしまうので、どうしても錆びやすくなってしまいます。
屋根本体がしっかり塗装されていても、このアンカーボルトやナットが錆びてしまうとどうしようもありません。
したがって塗り替え作業では、このナット部分もしっかりケレンでサビを落とし、塗装、ボルトキャップの取り付けをする必要があります。
塗装業者から見積もりをとるときは、このアンカーボルト・ナット部分の施工についてしっかり確認しておきましょう。
折板屋根はジグザグした構造をしているので、塗装面積の求め方も独特です。
屋根面積に一定の係数を乗じて求めます。
塗装面積の算定方法について詳しくは、別の記事で解説していますよ。
折板屋根塗り替え工事の見積もり例
名称 | 仕様 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|---|---|
1.仮設工事 | |||||
外部足場 | くさび式 ブラケットー側 残置1ヶ月 材工共 | 290 | 架㎡ | 940 | 272,600 |
シート養生 | メッシュシート防炎1類 残置1ヶ月 〃 | 290 | 〃 | 460 | 133,400 |
小計 | 406,000 | ||||
2.屋根工事 | |||||
高圧洗浄 | 水洗い程度 | 140 | ㎡ | 240 | 33,600 |
下地調整 | 4種ケレン | 140 | 〃 | 500 | 70,000 |
遮熱塗装 | サーモアイプライマー(下塗り)サーモアイSi(上塗り2回) 材工共 | 140 | 〃 | 3,940 | 551,600 |
ボルトキャップ | サビヤーズ 6mm用 普及サイズ | 140 | 〃 | 500 | 70,000 |
小計 | 725,200 | ||||
合計 | 1,131,200 | ||||
諸経費 | 合計の15% | 169,700 | |||
総計 | 1,300,900 |
折板屋根の見積書でチェックしておきたいのが、ボルトキャップの項目があるかどうか?
前述の通り、錆びやすく折板屋根の弱点であるボルトを保護するためには、ボルトキャップが欠かせません。
ボルトキャップそのものは安価なので費用面では大した負担にはなりませんが、きちんと施工しておくことで折板屋根の寿命が長くなりますね。
このボルトキャップの項目が見積書にあれば、ていねいな工事をしてくれる業者であると言えるでしょう。