外壁や屋根の塗り替えをするときは、まず塗料の種類を選ばなければいけません。
塗料の種類によって、
ということが決まりますから、塗料選びはとても重要なポイントですよね。
ここでは外壁や屋根の塗装工事で使われる代表的な塗料の種類、コストパフォーマンスの良い塗料の紹介をしていきたいと思います。
塗料の種類別にみた単価と耐用年数を図にしてみました。
基本的に、単価が高いほど耐用年数が長いと考えておけば間違いないです。
㎡あたり単価 | 耐用年数 | |
---|---|---|
アクリル | 2,000円 | 6~8年 |
ウレタン | 2,330円 | 8~10年 |
シリコン | 2,540円 | 10~15年 |
ラジカル制御型 | 3,100円 | 12~18年 |
フッ素 | 3,380円 | 15~20年 |
遮熱 | 3,260円 | 15~20年 |
光触媒 | 3,500円 | 15~20年 |
私のオススメはフッ素塗料もしくは遮熱塗料ですね。
フッ素塗料はやや工事費用が高くなりますが、耐用年数が長いので結果的はオトクになります。
また遮熱塗料は真夏の日差しを反射して、エアコンによる電気代を節約できるというメリットがあります。
塗料の成分を大きく分けると、塗膜として残る成分と塗膜にならない成分に分けられます。
塗膜になる成分はさらに、
に分類されます。
一方塗膜にならない成分は、
の二種類です。
ちなみに塗料のガスを吸い込んで、
>
などの症状が出る場合がありますね。
これは主に塗料に含まれている有機溶剤が揮発して、有毒成分が出てしまうことが原因です。
最近の塗料は有機溶剤の量を極力少なくしているので、このような症状はあまり出ないと言われています。
ただ体質が敏感な人だと少量でも体調不良になってしまうこともありますから、塗装工事の前に近隣の家に挨拶をしておきたいですね。
外壁や屋根に使う塗料の種類は、主要素である合成樹脂の違いによって、
という風に分かれています。
ではどのような種類の塗料が人気なのか?
カンタンなグラフにしてみました。
現在はシリコン塗料が圧倒的な人気ですが、最近はラジカル制御型やフッ素といった新しい種類がシェアを伸ばしています。
次に塗料の種類別に解説していきましょう。
汚れにくい | 省エネ | コスパ | |
---|---|---|---|
アクリル | △ | ✕ | △ |
ウレタン | ◯ | ✕ | △ |
シリコン | ◯ | ✕ | ◯ |
ラジカル制御型 | ◯ | ✕ | ◎ |
フッ素 | ◎ | ✕ | ◯ |
遮熱 | ◯ | ◯ | ◯ |
光触媒 | ◎ | ◎ | △ |
汚れにくい | △ |
---|---|
省エネ | ✕ |
コスパ | △ |
耐用年数 | 6~8年 |
アクリル樹脂を主要素とする塗料をアクリル塗料と呼びます。
アクリル塗料は建築・自動車・家電製品など汎用的に使われていますね。
住宅の外壁塗装用としては、吹き付けタイルなどの厚塗り材として用いられることが多いです。
単層の薄塗りもありますが、耐久性や防汚性に劣りますね。
汚れにくい | ◯ |
---|---|
省エネ | ✕ |
コスパ | △ |
耐用年数 | 8~10年 |
ウレタン樹脂は塗料だけでなく、断熱材やシーリング材などにも使われている素材です。
外壁用塗料としては、特にアクリルポリオール樹脂を用いたアクリルウレタン塗料が光沢感があるので、よく用いられています。
ただ水や湿気に弱いという弱点があり、雨の多い時期には向いていません。
汚れにくい | ◯ |
---|---|
省エネ | ✕ |
コスパ | ◯ |
耐用年数 | 10~15年 |
現在、外壁や屋根の塗装工事でもっとも普及しているのがシリコン塗料です。
正確にはシリコン樹脂とアクリル樹脂をあわせたアクリルシリコン樹脂を主要素とするものが一般的ですね。
耐候性・耐久性に優れている上に、安価なのが特徴です。
シリコン塗料として代表的な商品は、以下のとおりです。
汚れにくい | ◯ |
---|---|
省エネ | ✕ |
コスパ | ◎ |
耐用年数 | 12~18年 |
最近急速にシェアを伸ばしているのが、ラジカル制御型と呼ばれる塗料です。
ラジカル制御型はシリコン系の進化形とも呼べる塗料で、塗膜の劣化の原因物質(ラジカル)を抑えて長寿命化&耐汚染性を実現したもの。
シリコン系と同程度の価格ながら、非常に性能が良いのでコストパフォーマンス抜群ですね。
塗料メーカー各社も競うように、ラジカル制御型塗料を発売しています。
汚れにくい | ◎ |
---|---|
省エネ | ✕ |
コスパ | ◯ |
耐用年数 | 15~20年 |
フッ素樹脂は耐汚染性・耐候性に優れている素材です。
フッ素系塗料も価格はやや高いものの、次の塗り替えまで15年以上と長持ちするので、長期的にみるとコストパフォーマンスが良いですね。
汚れにくい | ◯ |
---|---|
省エネ | ◯ |
コスパ | ◯ |
耐用年数 | 15~20年 |
太陽光の熱により建物全体が熱くなってしまうことを防ぐための塗料として、遮熱塗料が人気です。
特に真夏の猛暑日には、室温が下がってエアコンにかかる電気代が節約できるというメリットがありますね。
遮熱塗料の仕組みとしては、太陽光を反射することで熱を蓄積させないようにするというもの。
明るい色ほど光の反射率が上がるので、遮熱塗料は白色に近いものほど効果が高いです。
各メーカーごとに遮熱塗料を比較してみましたので、参考にしてみてください。
汚れにくい | ◎ |
---|---|
省エネ | ◎ |
コスパ | △ |
耐用年数 | 15~20年 |
最新技術を利用した塗料として、光触媒塗料というものもあります。
光触媒とは、コーティングに含まれている二酸化チタンが光と反応することで、汚れや雑菌を分解するというもの。
耐汚染性に加えて、空気を清浄に保つという効果も期待できます。
まだそれほど普及していないので高価なのですが、それだけの価値を秘めている新時代の塗料だと言えるでしょう。
光触媒塗料の代表的な商品としてハイドロテクトカラーコートがありましたが、現在は残念ながら販売休止となっています。
今はバイオミミックコートという商品が普及していますね。
ガイナ
エコ塗料とは、地球環境に優しいエコロジーな塗料のことを指します。
塗装することでエアコン消費量を削減可能で、そのことが二酸化炭素排出量の削減につながる断熱塗料や、遮熱塗料は地球環境に優しく、まさにエコ塗料の代表例です。
また、100%天然素材の塗料もエコ塗料です。植物油により塗料が代表的であり、有機化合物を一切含まない天然の塗料になります。
モルタルやサイディングなど、外壁材の種類によって使う塗料はまったく違います。
詳しく見ていきましょう。
最近の住宅ではサイディングなどの乾式工法が主流ですが、モルタル壁などの湿式工法も根強い人気がありますね。
施工に手間がかかり割高になるため、どちらかというとデザイン性を求める人が多いですね。
いま住宅で一般的に使われている壁材が、窯業系サイディングです。
カラーや質感のバリエーションが豊富で、コストパフォーマンスも優秀です。
窯業系サイディングを塗装する場合の塗料選びは、
のいずれかの方法によって異なります。
もともとの質感を活かす場合は、透明なクリヤー塗料。
新しい色にリニューアルする場合は、目的に合ったものを選びましょう。
従来の壁材よりも軽量で耐久性があるのが、金属系サイディングです。
最近では窯業系サイディングに次いで人気がありますね。
金属系サイディングも様々な塗料を使えますが、下塗り材として錆止め塗料が欠かせません。
金属の弱点であるサビを防ぐことで、サイディングの寿命が延びます。
天然木を外壁として使えるように加工したものが、木質系サイディングです。
他の外壁材と異なり天然の素材なので、耐候性や耐久性が比較的劣ります。
したがって、こまめに塗り替えなどのメンテナンスが欠かせません。
木質系サイディングの塗装は、
の二種類に分かれます。
打放しコンクリートは1980年代にブームとなった外壁仕上げです。
木質系サイディングと同様に、素材そのものの質感を活かした仕上げなので、メンテナンスを怠るとすぐに見栄えが悪くなってしまいますね。
コンクリートの劣化が少ない場合はクリヤーラッカー塗料のみで済みますが、劣化が進んだ場合は補修材を使ったリメイクをすることもあります。
本社所在地 | 〒140-8677 東京都品川区南品川4-7-16 |
---|---|
電話番号 | 03-5479-3600 |
代表的な塗料製品 | パーフェクトトップ、パーフェクトサーフなどのパーフェクトシリーズ。 |
特徴 | 主な事業内容としては、建築・土木構造物などの建築用塗料や自動車補修用塗料の製造と販売を行っています。特徴としては幅広い分野の高性能な塗料を取り扱っており、環境に優しい商品を積極的に作り出しています。他にも国内外のアートイベントで自社の塗料を提供したり、展覧会の参加やセミナーの開催を行ったりしています。 |
URL | http://www.nipponpaint.co.jp/ |
本社所在地 | 〒541-8523 大阪市中央区今橋二丁目6番14号 |
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電話番号 |
(東京) 03-5703-8780 (大阪) 06-6201-1116 |
代表的な塗料製品 | アレスダイナミックトップ、アレスシックイ、アレスクール、ハピオ |
特徴 | 汎用塗料及び塗料関連製品の製造・調色・加工・販売を行う総合塗料の製造販売企業で、日本ペイントと並ぶ最大手。今年は1918年の創業から100年に当たる。国内外にネットワークを持つ一方、同業他社との連携も進めている。 |
URL | http://www.kansai.co.jp/ |
本社所在地 | 〒567-0034大阪府茨木市中穂積3-5-25 |
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電話番号 | 03-3204-6601 |
代表的な塗料製品 | レナラック、ダンツーキャスト、ダンツークリーン、セラミクリーン |
特徴 | 建築仕上げ材の総合メーカー。外装用仕上材、内装用仕上材、屋根用塗料、鉄部用塗料や屋上塗膜防水材、下塗料や下地調整塗材等、幅広いラインナップで国内シェアNO.1。カラーも豊富。HPで塗り替えシュミレーションも行えるので便利。 |
URL | http://www.sk-kaken.co.jp/ |
本社所在地 | (東京本社)〒100-0013 東京都千代田区霞が関3丁目2番6号 東京倶楽部ビルディング、(広島本社)〒739-0652 広島県大竹市明治新開1番7 |
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電話番号 |
(東京)03-3506-3951 (広島)0827-57-8555 |
代表的な塗料製品 | シープレミア、ユメガード 、SEAFLO NEO、パーマスターWE、コンテクトWE、コナロンシリーズ、オーレックス、フォルシード、あっぱれ、ニューマリンゴールド、Seajet 、ニューペラクリンPLUS |
特徴 | 創業以来、船舶用塗料を中心にコンテナ用塗料、重防食用塗料、海洋構造物用塗料、建材用塗料、プラスチック用塗料、充填材などの分野で多くの製品を生み出している。また、日本初の木工用紫外線硬化塗料やプレジャーボート専用塗料、水中硬化塗料など新たな技術を追求し、さまざまな分野でに活かされている。 |
URL | http://www.cmp.co.jp/ |
本社所在地 | 〒554-0012 大阪府大阪市此花区西九条6-1-124 |
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電話番号 | 0120-98-1716 |
代表的な塗料製品 | サビシャット、エポティ、COZY PACK、エコクールシリーズ、Vフロンシリーズ、スーパーブライトNo.2000 |
特徴 | 関西ペイント、日本ペイントに次ぐ国内第3位の総合塗料メーカー。創業以来の防食技術を生かした商品展開をするとともに、下塗りから上塗りまで一貫した最適な塗装システムの提案を行っている。また照明機器事業や蛍光色材事業も展開している。 |
URL | https://www.dnt.co.jp/ |
本社所在地 | 〒114-8584 東京都北区王子三丁目23番2号 |
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電話番号 | 03-3913-6131(代) |
代表的な塗料製品 | 水性ルーフフッ素、パラサーモ、プルーフロンシリーズ、ユータック |
特徴 | 自動車製品事業及び塗料事業を手がけ、航空機用塗料や建築用塗料などの各種特殊塗料及び防音材を開発・提供。防音・防錆・遮熱・耐久性等の機能を備え、身近な商品から最新鋭の航空機等 航空・宇宙産業まで多様な分野で活用される商品を提供している。 |
URL | http://www.nttoryo.co.jp/ |
本社所在地 | 〒136-0076 東京都江東区南砂2丁目37番2号 |
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電話番号 | 03-3640-6000 |
代表的な塗料製品 |
工業用塗料 050ライン エミーラック、065ライン コーロック
高機能性塗料 600ラインロックテックス |
特徴 | 地球環境保護のため、環境にやさしい塗料の開発や、「ハウスシック症候群」の心配のない製品の開発に努め、単なる環境にやさしいだけでなく塗料本来の目的である物体の保護や美粧性を追求してこれからの地球環境とのマッチした製品の開発を進めているのです。 |
URL | http://www.rockpaint.co.jp/ |
本社所在地 | 〒661-8511 兵庫県尼崎市南塚口町六丁目10番73号 |
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電話番号 | 06-6426-3763 |
代表的な塗料製品 | アクトプライマー、NCプライマー、シントーマルチプライマーSP、タフクロンプライマー |
特徴 | この会社は、塗装の開発、生産、販売を手掛けていて多くの産業の塗装や、錆止めをおこなっている会社です。環境保護のため開発、保護活動もおこなっています。海外にも拠点がありグローバルに展開している会社です。 |
URL | https://www.shintopaint.co.jp/ |
本社所在地 | 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2丁目19番25号 日本生命広小路ビル |
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電話番号 | 052-300-2222 |
代表的な塗料製品 | ピュートップフッソ ピュートップシリコン ナノペイント ナノペイント ビュークリーン |
特徴 | 菊水化学工業は事業は海外事業も展開しており、顧客のニーズを繊細に捉える提案が好評で自分でもいいなと思いました。商品と施工まで一元して行ってもらえるのは50年の実績があるからこそです。研究はこれからの塗装をさらによくしてくれます。私が助かると思うのはニーズに合わせてもらえるのと施工までしてくれるところです。 |
URL | http://www.kikusui-chem.co.jp/ |